数年前から、インスタグラムや雑誌などで「ヌン活」という言葉をよく見かけるようになりました。実は、私もヌン活中です!ヌン活場所は、東京都内のホテルと決めています。地方にいると、利用するのはビジネスホテルか、観光客向けの宿泊施設ばかりになりがちですが、東京都内には、歴史と伝統のある格式高いホテルがたくさんあります。海外からの要人をおもてなしする場にもなります。このようなホテルを利用する機会は、自分で意図的に作らない限り、巡ってきません。
私自身の学びにもなりますが、まだ学生でのほほん~としている娘にも、そういうホテルがあるということを経験させておきたいという気持ちもあります。
洗練されたホテルやバーでアフタヌーンティーを楽しむ活動として知られる「ヌン活」は、2022年の流行語大賞にもノミネートされ、大きな話題を呼びました。女性を中心に人気が高まっている背景には、非日常感や心が躍るような空間で癒やされたいというニーズがあるようです。
「ヌン活」って何?

ヌン活とは

アフタヌーンティーの基本・歴史
アフタヌーンティー(afternoon tea)とは、15時〜17時頃に紅茶などを飲みながらスコーンやケーキ、サンドイッチなどの軽食を楽しむ茶会のことです。19世紀のイギリス発祥の文化で、ベッドフォード公爵夫人アンナが、夕食までの空腹を満たすために始めたとされています。
典型的なアフタヌーンティーでは、3段のスタンドに、上からスコーンやケーキなどのスイーツ、真ん中にはサンドイッチなどの軽食、そして下にはビスケットが並びます。
伝統的なイギリスのアフタヌーンティーでは、スコーンにはクロテッドクリームとジャムを添え、紅茶はダージリンやアールグレイなどの香り高い茶葉を使います。最近では、各国の文化や季節のテーマを取り入れた創作アフタヌーンティーも人気を集めています。
イブニングハイティーとの違い
アフタヌーンティーが15時〜17時頃の間食的なティータイムを楽しむものであるのに対し、「イブニングハイティー」は17時〜19時頃に夕食に近いボリュームや内容で提供されることが特徴です。紅茶だけでなく、シャンパンやカクテルなどアルコールが楽しめるところも多く、夕方以降の時間帯にゆっくりとした大人の時間を過ごすのにぴったりです。
アフタヌーンティー | イブニングハイティー | |
---|---|---|
提供時間 | 15時〜17時 | 17時〜19時 |
内容 | 軽食 | 夕食に近いボリューム |
アルコール | 制限あり |
日本のアフタヌーンティーの起源と独自の文化
日本でアフタヌーンティーが広がり始めたのは、1990年代に高級ホテルを中心としてのことだと言われています。東洋経済オンラインによれば、「ホテル椿山荘東京」がその発祥とされているそうです。
東京・目白のホテル椿山荘東京では1992年にアフタヌーンティーを開始して以降、人気を保ち続けています。椿山荘はもともと1952年に結婚式などを行うガーデンレストランとして開業しましたが、フォーシーズンズホテル椿山荘東京が敷地内にできたことが新たなサービスを始めるきっかけとなりました。
(出所:女性が殺到「ヌン活」なぜこんなにも人気なのか コロナ禍でも予約が即効で埋まるほど | 外食 | 東洋経済オンライン)
コロナ禍を経て、季節限定や人気キャラクターとのコラボレーションなど、さまざまなバリエーションが登場し、リピーターを増やしています。日本独自のアフタヌーンティー文化として、和素材を取り入れた「和のアフタヌーンティー」も注目を集めています。札幌エクセルホテル東急内の和食レストラン「からまつ」では、和菓子の魅力たっぷりの「和のアフターヌーンティー」を開催されています。北海道産小豆のあんこ菓子と静岡茶を取り扱う「あんと茶と」とコラボレーションとのことでした。

(出所:アフタヌーンティー | 中島公園駅 徒歩3分 札幌 エクセルホテル東急【公式】)
実際のアフタヌーンティー、イブニングハイティーの紹介
では、私のヌン活レポートです(*^-^*)
東京都内を中心としたホテルで楽しめるアフタヌーンティーやイブニングハイティーを紹介します。季節やテーマによってメニューは変わるので、事前に公式サイトをチェックしておきましょう。
- 素敵な庭園が満喫できる ホテル椿山荘東京
- 格式高い中にも温かなおもてなし 帝国ホテル
- 大都会東京を感じたいなら マンダリンオリエンタル東京
- ミッドタウンの広さにもびっくり! リッツカールトン東京
素敵な庭園が満喫できる ホテル椿山荘東京

ホテル椿山荘東京のロビーラウンジ「ル・ジャルダン」は、1992年に東京のホテルで初めて本格的なアフタヌーンティーを提供したと言われています。静かな庭園風景を眺めながら、優雅な時間を過ごせる空間として知られています。
ホテル名 | ホテル椿山荘東京 |
住所 | 〒112-8680 東京都文京区関口 2-10-8 |
電話番号 | 03-3943-1111 |
おすすめポイント | 四季折々の表情を見せる庭園を眺めながら、優雅にティータイムを楽しめる |
アフタヌーンティー・イブニングハイティーの紹介
ホテル椿山荘東京のロビーラウンジ「ル・ジャルダン」のアフタヌーンティ・イブニングハイティーを紹介します。期間によって様々なアフタヌーンティー&イブニングハイティーを開催されています。
![]() 桜アフタヌーンティー | ![]() 桜イブニングハイティー | |
---|---|---|
開催日 | 2025年3月3日(月) ~ 2025年4月30日(水) | 2025年3月3日(月) ~ 2025年4月30日(水) |
時間 | 12:00~17:30 | 18:00~19:30 |
料金 | 7,500円 ※電話予約の場合、8,500円 | 8,000円 ※電話予約の場合、9,000円 |
訪問した感想

今のところ、「椿山荘」のイブニングハイティーが私の中ではイチオシ!




アフタヌーンティーとイブニングハイティーの違いは、提供時間だけではありません。アフタヌーンティーがスイーツ中心であるのに対して、イブニングハイティーはもっと食事寄りな内容です。椿山荘の場合も、メインは「ローストビーフ」でした。これをマッシュポテト、グレービーソースと一緒にいただくのですが、超美味しかったです♡
目白駅からバスに乗って行きました。駅から少し距離はありますが、わざわざ行く価値があります。予約時間よりも少し早めに行って、庭園を散歩してみてはいかがでしょうか。東京にも、こんなに落ち着く緑に囲まれた庭園があるんだなぁ~と。また行ってみたいです。
格式高い中にも温かなおもてなし 帝国ホテル


日本の洋式ホテルとして、130年以上の歴史を誇る老舗ホテル。ホテルオークラ、ニューオータニとともに「ホテル御三家」と呼ばれ、地方在住者の憧れる高級ホテルの1つです。1890年(明治23年)、明治政府の国策に より、海外貴賓を遇する迎賓館として開業しました。初代会長は、一万円札になった渋沢栄一です。 初代本館の風格ある洋風建築は、隣接する鹿鳴館とともに西欧化を目指す日本の シンボルとなりました。今後、本館タワーは建て替え計画があります。アフタヌーンティーは、本館17階 「インペリアルラウンジ アクア」 で楽しめますが、帝国ホテルに行ったら、まずは、正面玄関から入ってみましょう。
ホテル名 | 帝国ホテル東京 |
住所 | 〒100-8558 東京都千代田区内幸町1丁目1−1 |
電話番号 | 03-3504-1111 |
おすすめポイント | リサ&ガスパールやムーミンなど世界的人気のキャラクターとのコラボが素晴らしい! |
訪問した感想



ただキャラクターを描いているだけじゃないところがさすがです!








この時は、リサとガスパールの原作誕生25周年記念企画でした。ちゃんと、原作者のアンさん、ゲオルグさん夫妻と帝国ホテルの杉本料理長とのセッションで「リサとガスパール 帝国ホテルにやってくる!」という物語が存在していたのです!!このときのアフタヌーンティー企画は、帰ってきてくれリサとガスパールに喜んでもらおうと、料理長が考えました・・・っていうね(*^^)v オリジナルストーリーをもとに描き下ろされた絵画の展示もありました。
ムーミンの企画では、ムーミン誕生の地、フィンランドの伝統料理を取り入れたセイボリーも提供されています。ただキャラクターを使うだけではない、徹底してストーリーを追求したアフタヌーンティー。料理は本来、こうあるべき、ということを教わった気がします。
そして、こうした情報を「帝国ホテルの美味通信」で発信されているところもさすがです。しかも「家庭画報」が取材・編集を担当されて・・・ 完璧ですよね。このとき持ち帰ったメニューカードは、私の宝物です。
大都会東京を感じたいなら マンダリンオリエンタル東京








充実したスパ施設などラグジュアリーなサービスで名を馳せているホテル。公式ホームページは、たぶん・・・基本は各国共通で、日本用に作ったものではないように見受けられます。
ホテル名 | マンダリンオリエンタル東京 |
住所 | 〒103-8328 東京都中央区日本橋室町2丁目1−1 |
電話番号 | 03-3270-8800 |
おすすめポイント | 秘密の倶楽部に入っていくか・・・のような分かりにくい入口が魅力♪ |
訪問した感想
アフタヌーンティーは、38階の最上階ラウンジにて。入口がちょっと分かりにくいですが、田舎ものには決して足を踏み入れる機会がなさそうな(笑)秘密の倶楽部のラウンジに入っていくようなドキドキ感が味わえました。日本橋という立地から、あえて日が暮れる時間に予約してみました。夜の大都会東京を見下ろしながら、シャンパンと一緒に・・・! ただ、夜は写真がきれいに撮れなかったのが残念です。
ミッドタウンの広さにもびっくり! リッツカールトン東京










六本木のミッドタウンタワーの中でも 1F、2F、45F~53Fがリッツカールトンホテルという情報を見て行くと、こじんまりしているのかな?と思いきや・・・ミッドタウンタワーがどんだけ大きいことか!最上階のメインロビーがアフタヌーンティー会場になるので、仕事の打ち合わせをしているような感じのお客様も多かったです。2024年5月にリニューアルしたばかりのラウンジは、開放感があって、ここでゆっくりした時間を過ごせることが、リッチな気分にさせてくれます。
ホテル名 | リッツカールトン東京 |
住所 | 〒 107-6245 東京都港区赤坂9-7-1 東京ミッドタウン内 |
電話番号 | 03-3423-8000 |
おすすめポイント | メインロビーのある45階でアフタヌーンティーが堪能できます♪ |
訪問した感想
有田焼のオリジナル食器で提供されます。この日は、サービス担当の方があんまり慣れてなかったのか?たくさんのセイボリーやスイーツの説明を憶えるのが大変だったのか💦器のことを質問しても、答えてもらえなかったのが残念でした。有田焼なんだけど、炻器のような趣のある器でした。
あとでトローリーでデザートも運ばれてきて(←アフタヌーンティーだと、どこからがデザートなのか微妙ですが(^-^;)メニュー数はここまでで一番多かったんじゃないかな? セイボリーより、スイーツの方が圧倒的に多いので、本当のスイーツ好きにはおすすめです。
まとめ
同時に、地方在住者が「東京」を知るには、すごく良い機会です。宿泊は・・・さすがに頻繁には無理かな、と思うホテルが多いですが、アフタヌーンティーやイブニングハイティーなら、現実的です。逆にレストランになると、ホテルの雰囲気を味わうというより、そこのシェフのテイストになってしまうので、それなら、個人経営のレストランでもっと幅広い体験ができるかな、と思うのです。
ホテルには、ホテルならではのエッセンスがあります。それに、一流のホテルには、一流の方を相手にしているビジネスパーソンがいます。エレベーターで一緒になるとき、トイレで一緒になるとき・・・さり気なく、その所作を見ると、とてもスマートで憧れます。身なりや立ち振る舞い、些細なところで、品格が感じられるものですね。そんな気づきと学びを得られる良さがあります。これから、食の仕事をしていきたい!という方は、ぜひ、体験してみてください。