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【広島市】食材の背景まで味わう!納得のフレンチレストラン「リュニベル」

リュニベル
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1日2組限定・・・という小さなフレンチレストラン「リュニベル」。広島県を代表する食材「比婆牛」の中でも希少な部位、ヒレ肉を常時提供しているレストランということで、気になっていましたが・・・予約必須なので、誰といついくかが定まらない私には、なかなか機会がめぐってきませんでした😢今回、ようやく!今井シェフのお料理をゆっくり味わうことができたので、レポートしたいと思います😊

目次

オーナーシェフ今井良が紡ぐ、ニース仕込みの“食材哲学”とは?

「リュニベル」って名前・・・実はなかなか、覚えられなかったんです😅でも店名の由来を聞くと、理解できました。

店名はフランス語で「宇宙」の意味、そう聞くと、ますます不思議なレストランのように思えますが、当レストランシェフの今井良さんが、師匠のお店の屋号を受け継いだものです。今井シェフが修行した「リュニベル」は、かつてフランス南東部のニースにあった老舗レストランでした。今井シェフは、ニースにあったリュニベルのオーナー、クリスチャン・プリュマイルシェフの下で修業。そのときに学んだことは、作りたい料理から食材を探す・・・のではなく、まずは食材を知る、その食材を理解して一番美味しい状態にして、お客様に提供するのだということでした。

修行に行くまで、そして修行中の今井シェフの想い、クスっと笑ってしまうようなエピソードが満載のkindle本「料理は愛情でできている」もおすすめです。

広島駅からもほど近い白島町にご自分の店を構えてからも、オープン当初はビストロのように、カジュアルなお料理を提供していたのだそう。でもシェフの想いと来店されるお客様から求められていることとをすり合わせていった結果、今のような1日2組限定の予約制レストランになったのです。

特に「カウンターフレンチ」の所以、シェフとの間に仕切りのないフラットなカウンターで食するところは、食の仕事に携わる料理家さん、フードコーディネーターさんたちにはぜひ、体験していただきたい!シェフの所作が間近で見れる・・・くらいだと、他にもありそうですが、リュニベルの場合は、今井シェフの気さくな人柄もあって、シェフがご自身のスマホの画面で、生産者さんに会いに行ったときに撮影した写真や動画を見せながら熱く語ってくださいます💕

限定2組なので、食事のスタート、進行は同じ。もう1組は、全く知らない方・・・なわけですが、リュニベルで一緒になっている時点で、どこか共感するところが似ているのかも。シェフの話には一緒に耳を傾け、どちらかが質問すると、またその答えに熱くなるシェフを一緒に見つめながら、目の前のお料理にも関心を高めていきます。

私がこのときに聞いて、ずーっと、行きたいと思っているのが、高知県の「田野屋塩二郎」さん。実は「稀人ハンター」を名乗る川内イオさんの著書で「1キロ100万円の塩を作る人」(ちなみに、「田野」は地名、屋号の「田野屋塩二郎」の代表は佐藤さん😂)と存じていたのですが、まさか、広島のこんな身近に塩をオーダーしているシェフがいらっしゃったとは!!

今は「田野屋塩二郎」さんのところのお弟子さんも増えたのか?「田野屋塩二郎の塩を使用」という表示をしている商品も増えてきました。こうすると、ちょっとレア感は失われていきますが、広く知られるようになった価値ある塩をかなり初期の頃から使っている今井シェフの先見の明に感動します😌

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こちらはリュニベルにある田野屋塩二郎の塩。

ちなみに以下の塩は、高知県のアンテナショップで販売されていた「田野屋塩二郎」さんの塩です。本当はシェフのように使いたい料理、食材に合わせて、完全天日の塩を作ってくださるという塩屋さんなのですが、一般向けの商品は「魚用」「肉用」のようにおおざっぱに分類されているだけ・・・。これだと、あんまりこの塩の面白さが伝わらないかな(^-^; まぁ、話のネタに・・・!

ちなみに、このように「ライブ感覚」で、シェフの所作も楽しみながら食事をする・・・には、長時間座っていても疲れない座り心地の良い椅子が必要ですね👌リュニベルの椅子は、こちらも誇れる広島の企業の一つ「マルニ木工」 のHiroshimaアームチェアです。デザイン性と座り心地は世界的にも高い評価を受けています。なかなか、自宅用には買い揃えられないお椅子・・・!それが体験できるのもうれしいポイントかもしれません。

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食材の物語を映すコース料理|前菜からデザートまで

用意された位置皿は、これまた広島の陶芸作家「佐々木しず」さんのもの。佐々木さんはご出身地の呉市音戸で作陶されています。カトラリースタンドは、このナイフのために?リュニベルの器は、ほとんどシェフのために特別に作ってもらっているオーダーメイドなので、同じものは手に入りません★

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この日は飲めなかったので、ノンアルでしたが美味しかった!

ここからは、この日にいただいたお料理の内容を紹介します。料理名は今井シェフの説明を聞いて、私が何となく付けたものです😅

お口はじめ 新玉ネギのムース

ひと口のムースでスタート。演出がきめこまやかで素敵です♡

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ホワイトアスパラのベニエ 帆立の刺身etc.

ホワイトアスパラのベニエ(数種の粉をビールでのばした生地)にくぐらせてフリットにしたもの、上には宮城県のホタテのお刺身、上には玉ねぎ、ケッパー、トマトなどを細かく刻んだもの、 ソースはこのホタテの養殖業者さんの息子さんが釣り上げた鮭に入っていたスジコをイクラ漬けにしたもの、仙台のアルフィオーレ(ワイナリー「AL FIORE」)で作ったサフランつまり、国産サフランを使ったソースでした。

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「リュニベル器」に洋風茶碗蒸しのスープ仕立て

リュニベルは宇宙の意味で、ニースにあった「リュニベル」という師匠のお店の屋号を受け継いだというお話は冒頭の通り。この「宇宙」という名にぴったりの器です。

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洋風茶碗蒸しのスープ仕立て。東広島の福富町の放し飼いニワトリから出汁を取り、その卵を使って洋風茶碗蒸しに。今回は知る人ぞ知る名産品、周防大島の赤ウニがこんもりと😍このウニは、ミョウバンを使ってないのですが、この形の美しさ!新鮮さの証しでもありますね。

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茶碗蒸しの中には、福富町産のキクラゲ、上は大野産あさりの出汁をかけてあります。えごま(福富町産)とアサツキがアクセント。

希少魚ヤガラを味わう──身と出汁が響き合う一皿

フレンチでヤガラは初めてかも~!面白いですね★

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江田島産鯛のパイ包み焼き

江田島産の鯛をムースにして、自家製のドライトマトと一緒にほうれん草で一度巻いて、パイ包みにしたもの。パイ生地は、国産小麦と国産発酵バターで作った自家製のパイ生地です。鯛の出汁に江田島のレモンを加えて酸味をつけ、シェフの奥様の実家でとれた菜の花のピュレのソースを添えて。

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小さなパイ包み焼き、このサイズ感がうれしいです(*^-^*)

お待ちかねの比婆牛!

基本は魚介料理が中心のコースですが、唯一提供されるのがこの比婆牛。比婆牛は、月に4頭出るかでないかという希少な和牛です。何を隠そう、ワタクシ、比婆牛の撮影を担当した者です!(競りでA5ランクの比婆牛が出ないと、撮影しちゃだめ・・・みたいなことを言われて、大変でした💦)

その比婆牛のヒレを1本、どどーんと仕入れているリュニベルさま。器は江田島在住の若狭祐介さんの器です。若狭さんの器は江田島の海をイメージしたブルーの器が良く知られていて、私もあのブルーは大好きなんですが、このシャビー風な器も素敵ですよね♡ 比婆牛と野菜とが映えています。

ヒレを3時間かけてゆっくりと火を入れ、 表面には、先ほど話題にした「田野屋塩二郎」さんにオーダーしたという「藁塩」をさりげなく。藁塩の藁は、比婆牛の飼料でもあります。そこで藁の香りをつけながら製塩してもらったというわけです。リュニベルで提供する比婆牛に合わせたオリジナルの塩です。

添えてある野菜もまた美味しかった!!こちらも折々で登場する「シェフの奥様の実家」で穫れた野菜です。この野菜は、お代わりしたいくらいでした!(比婆牛もだけど💦)ソースは、ワインをぐっと煮詰めて比婆牛の肉汁と合わせたもの。少しだけのこのソースが、藁塩をふった比婆牛の味を引き立てていました。

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リゾピラフ

Riz(り)はお米のこと、ゾは大きくなったの意味。リゾットではないけど炊いて大きくなったお米と言う意味では同じ・・・ということで、こんなネーミングにしたそうです。お米は、シェフの奥様の実家のもの。比婆牛のヒレの横についていた筋の部分にある脂でパラパラに炊き上げたピラフでした。イイ味が出ていました。

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ちなみに・・・フレンチだけど、こんな風に土鍋で炊いてくれるところ、好きです(*^-^*)

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意外にもグリーンピースも美味しくて!これは、シェフのお姉ちゃんの義理の父にもらった⁉グリーンピースだそうです。フレンチというちょっと格式の高いコースの中に、折々で温かさを感じる食材が登場するのも今井シェフのお料理の特徴です。お腹いっぱい!と思っていましたが、お代わりできました★

溶けないお口直しのアイスムース

リュニベルで販売されている「ショコラテリーヌ」の端切れで作ったチョコレートムスリーヌ。アイスとムースの間のような感じでした。この器に合わせて作ってもらったというスプーンがオシャレ!

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器の微妙なカープにぴったりのスプーン

メレンゲサブレに囲まれたサゴタニ牧場のヨーグルトムース

一見、真っ白なデザートですが・・・

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中に、「おいCベリー」という苺。この苺は、シェフのお気に入りだそう!あまりに美味しかったので、この後、生産者さんに問い合わせしてみました。今年の出荷がもう終わってしまう頃で残念でしたが、食ネタ帳「ひろしま食の手帖」にメモしておきます!!

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食材のことは、こうやってパッケージも見せてくださいます。
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3つ目のデザート⁉ プリン

この卵ケースに入ったプリンもリュニベルのスペシャリテ。この日はピスタチオのプリンでした。カワイイ。この器の演出が良いです(*^-^*)このデザートは、事前に伝えておくと、メッセージプレートにしてくれます。このチョコで文字を書くの、難しいんですが、奥様曰く「プレートに書く文字だけは上手いんです」(笑)って😂

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サプライズの演出もお任せ・・・花束と小さなバースデーケーキを用意してくださいます(*^-^*)

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カラフルなのはタピオカです。このままでは食べられないので、ここではただの飾り。

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実際に食べるときは、佐々木しずさんの器にのせて。

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コーヒーカップとセットで・・・いいなぁ。この器欲しくなる!

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お店の場所 予約方法

電話は出られないこともあるので、LINEがおすすめです。

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お店は、広島市中区白島町にあります。入口もさり気ないので、見落とさないように・・・

コースは基本はおひとり2万円なので、ちょっと誘う人を選ぶかな(^-^;ということと、もう1組の方とスタート時間を合わせないといけないので、前後の予定がタイトな時は予約しづらい・・・という課題もありますが、特別な日にはぴったり。予約がなかなか取りづらいということがかえって、希少性を高めてくれます。私は県外の方をお連れするときに利用させてもらっています。広島市内で比婆牛を味わいたいときは、リュニベルへ!


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