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見学・体験施設「アヲハタJAM DECK」ジャム作り体験レポート

アヲハタ
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ジャムメーカーと言えば、アヲハタが有名ですが、実は広島県の会社です!今回、「ひろしま食の手帖2026」の取材で、ジャム作りを体験してきました。「ひろしま食の手帖2026」の29ページに掲載されています。

フードプランナー大坪律子がレポートしますので、手帖を片手にぜひお読みください。

目次

BLUE FLAGがロゴマーク!ブルーの建物ジャムデッキ

竹原市忠海町にある体験施設JAM DECKに到着すると、ブルーが眩しく写り、そしてロゴマークでもあるBLUE FLAGがはためいていました。近年まで実際に製造をおこなっていた旧工場を改装し、工場見学者の受け入れやジャム作りが体験できる施設です。JAM DECKの目の前はすぐ海!この日は猛暑で海に浮かぶ島が霞んで見えました。

ジャムの変遷!日本のジャムヒストリーとアヲハタの歴史

アヲハタは、1932年、みかんの缶詰とオレンジマーマレードの製造を目的に、株式会社旗道園として竹原市で創業しました。創始者である中島東一郎氏がイギリス留学時にオレンジマーマレードに出合い、日本での製造を開始。今でこそ、マーマレードは一般的ですが、その当時はとても珍しいものでした。

ジャムデッキの中には、スライドなどを見るエリア、ジャムを作る工房、商品を販売しているコーナー、そしてアヲハタジャムの歴史を見ることができる「ジャムヒストリー」のコーナーがあります。1936年発売のマーマレードジャムとイチゴジャムは缶詰でした。

※このことから、アヲハタが缶詰を作った元祖・・・と言われることもありますが、日本での缶詰は明治4年(1871年)に長崎で松田雅典氏がイワシの油漬け缶詰を作ったのが始まりとされています。

1936年BLUE FLAGオレンジママレード(缶詰)

ここで、日本のジャムの歴史を見てみましょう。

  • 16世紀後半:宣教師により日本に伝来(上層階級のみ)
  • 明治10年(1877年):勧農局が国産初のイチゴジャムを試作・試売(国の農業近代化政策)
  • 明治14年(1881年):長野県小諸で塩川伊一郎が民間初のイチゴジャム缶詰を製造開始
  • 明治43年(1910年):塩川伊一郎のイチゴジャムが明治天皇に献上され、全国的な名声を確立
  • 昭和初期:アヲハタの前身など各地で本格的なジャム製造が拡大
  • 戦後:学校給食での普及により国民的な食品に

※詳しくはこちらにまとめましたのでぜひお読みください。👇

1970年代に入ると「瓶詰めジャム」となり、「アヲハタ 55」が誕生しました。「55」は糖度を指します。1970年当時、ジャムのJAS規格は糖度65度以上と定められており、「甘さ」がおいしさの絶対条件とされていました。糖度55度という規格外の低糖度ジャムを商品化するには、技術的に大きな困難がありました。最大の課題は、当時のペクチン(ゲル化剤)が糖度60度以上でないと固まらない性質だったこと。低糖度ではジャムらしい性状が得られず、開発チームは当時開発されたばかりの新しいペクチンを採用することで、ようやくジャムらしい性状を実現しました。さらに、バランスのとれた配合から砂糖を減らすには、原料から見直す必要があり、様々な困難を乗り越えて国内初の低糖度ジャムが誕生しました。

今では、「アヲハタ 55」シリーズの糖度は、42〜47度とさらに低糖度になっていますが、発売当時の糖度数「55」が現在もシリーズ名として使われています。

その他、「ワールドジャムコレクションコーナー」では、チェック柄の蓋でお馴染みのフランス「Bonne Maman」や、「St. Dalfour」のジャムが展示されています。

アヲハタの「ヲ」って?BLUE FLAGの理由

今回、ぜひ質問したかったことの一つは、アヲハタの「ヲ」って、なぜ「オ」ではなくて「ヲ」なのか?ということでした。

「ヲ」の字は、当初「アイウエオ」の「オ」で登録されていましたが、広告などでのバランスを考慮し、縦棒が突き抜けない「ヲ」に変更されたそうです。(当時は縦書きだったからですね)

なるほど!スッキリしました。

社名の「アヲハタ(BLUE FLAG)」の由来は、創始者の中島氏がイギリス留学中に見た大学生対抗ボートレースの青い旗と、アメリカへ渡る際に乗った船の星のマークから着想を得たそうです。アヲハタといえばBLUE FLAG!定着していますね☆

さすがフォトスポットも完璧です!

アヲハタの「香りを逃さない」技術に驚き!

糖度の低い=甘さの少ない「アヲハタ 55」ジャムの製造工程では、果物の特徴を生かしながら独自の技術で調理されます。皮が柔らかくなるまで煮込んだ原料は、真空濃縮機で風味や色、味わいを大切にしながら濃縮され、さらに、香り成分を逃さない独自の「香り戻し技術」により、フルーティーで爽やかな風味を保っています。

この技術には驚きました。そして「低温調理」「短時間で殺菌」「素早く冷却」などなるべく熱をかけずに調理する工夫もしています。そうすることで風味豊かな美味しい安心なジャムができるのです。

今度は、工場見学もしてみたい!

ジャム作り体験に挑戦!それぞれ味が違う!?

いよいよジャム作り体験です。体験は季節によって、原料の果物が変わるのですが、この時はブルーベリーでした。工房に入ると一人ずつジャム作りセットが準備されています。改めて思うのが、「こんなに砂糖を使うのか!」ということです。ナビゲーターの方も「驚くと思いますが…」とおっしゃっていました。皆さん、自分で作ってみると、市販のものにどれだけ砂糖が入っているかが分かりますよ!(※ちなみに砂糖を極端に控えめにすると、家庭で作った場合は日持ちがしません。)

まずは、フレッシュなブルーベリーを鍋で煮ていきます。ここで注意することは、混ぜすぎないこと!ブルーベリーを潰さないようにすることがポイントです。そしてペクチンパウダーや砂糖、レモン汁を加えて煮ていきます。

一緒に参加してくれた料理家でシェフの宮川あゆみ先生

工房の中には、甘~い香りが充満し、今すぐパンが食べたくなるような衝動に駆られます。

途中、糖度計を使って糖度チェックもします。

一緒に参加してくれた「ひろしまきもの遊び」の澤井律子さん

出来上がりの糖度は57〜60度。それより低くしたい場合はさらに煮詰めます。

出来上がったジャムをグループ同士で味見すると、同じように作っているのに味が違うのです。酸味がしっかり感じるもの、甘味を強く感じるもの・・・。ジャム作りって面白い!

しかし商品にするためには、このような味にブレのない安定した味に仕上げなければなりません。商品化って、そこが難しい!とも感じました。

ジャムができた後の瓶詰め作業もコツがあります。ここをきちんとやっておくと、長期保存が可能になります。

とても熱いので、厚地の手袋をして瓶詰めをしていきます。瓶の口より5〜10mm下までジャムを詰め、縁についたジャムをしっかり拭き取り、蓋をします。最初は軽めに蓋を閉じ、両手で上下に3回ひっくり返し、素早く蓋をちょっとずらして空気を抜き、すぐ閉める!この作業は緊張します。空気を抜く時プシュッとなったらすぐ閉める!私は一度失敗しました。ひっくり返している時に少しプシュッと空気が抜けてしまった…。理由を尋ねると、縁にジャムがついていたのでは?とのことでした。1人につき、4瓶作ったのですが、この「失敗したかもジャム」は、なるべく早めにいただくことにします・・・

瓶詰でまさかの失敗⁉ 私=大坪律子
余裕の表情を見せるまみちゃん先生こと、大西真由美さん

ここまで進化⁉ アヲハタの商品を試食

作ったジャムを冷却している間にアヲハタの商品を試食させていただきました。

定番のマーマレードや最近人気の黒胡麻クリーム、スプーンを使わずに塗れるSpoon Freeタイプのジャム、チューブタイプのスプレッドピーナッツクリームなど。スプーン使わずに塗れるというジャムは魅力的です。私のイチオシは、黒胡麻クリームです。濃厚で和な感じもする黒胡麻クリームはパンだけでなくお団子にも合いそうです♡

6種類のジャムを試食

販売コーナーでは、ここでしか買えない限定のジャムも売っていました。

創業当初の社名「旗道園シリーズ」オレンジママレードとイチジクジャムがそれです!あとでいただきましたが、特にマーマレードジャム!!好きでした~♡

体験を終えて

今回も学びの多い見学&体験でした。ジャム製造ついてはもちろん、広島発の誇れる企業「アヲハタ」の企業努力についても知ることができました。竹原にこんな素敵な体験施設があることを、もっと多くの方に知ってもらいたいです。

「ひろしま食の手帖2026」では、「実は元祖~」の29ページに、低糖度ジャムの元祖として掲載されています。

工場見学・ジャム作り体験には予約が必要です。詳しくは、アヲハタのホームページを参照してくださいね。

アヲハタ

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