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料亭旅館「うめ丸」料理長に聞く淡路島食材の最良の生かし方

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こんにちは。フードプロデューサーの平山友美です。

今回、食のプロフェッショナルとして紹介するのは、淡路島の老舗料亭旅館「うめ丸」の料理長、真浦竜一さんです。

鯛をはじめとする淡路島の旬の素材を吟味し、四季折々の料理として一皿に映す真浦さん。同旅館の名物料理「玉ねぎフォンデュ鯛しゃぶしゃぶ」の誕生までの道のり、つくり方のこだわりや、今後の展望などを伺いました。

Check !!
  • 淡路島の「うめ丸」で「玉ねぎフォンデュ鯛しゃぶしゃぶ」を食べてみたい
  • 淡路島の食文化について知りたい
  • 玉ねぎを使った玉ねぎ麹に興味がある

という方にピッタリな内容です。


ぜひご覧ください。

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目次

インタビュー出演者(登場人物)

友美

友美:平山友美(ひらやまともみ)
フードプロデューサー。(※フードプロデューサーは「自分の住む町の事業者さんと共に食にまつわる「コトづくり」をする専門職です。)主に新商品の企画開発や販促物の制作、地域ブランドづくりに携わっています。商品の魅力を言葉にしたり、魅力的に見えるような演出を考えるのが得意です。
会社のホームページはこちらインスタグラムはこちら

真浦さん

真浦竜一:(まうらりゅういち)
兵庫県南あわじ市出身。同市で和食店を経営する父の姿を幼少期から見て育ち、料理に興味を持つ。父が料亭旅館「うめ丸」の板場出身という縁もあり、高校卒業後、鮮魚店勤めなどを経て22歳で「うめ丸」へ。先代のもとで研磨を積み、2017年、同旅館の3代目料理長に就任。淡路島の食材を用いた料理と笑顔をお客さまに届けるため、日々努力を重ねている。
「うめ丸」のホームページはこちら

インタビュー(対談形式)

真浦さんとのインタビュー内容を記事にしてみました。

素材本来の旨みを生かすヘルシーな「玉ねぎフォンデュ鯛しゃぶしゃぶ」

友美

「玉ねぎフォンデュ鯛しゃぶしゃぶ」、大変おいしくいただきました。このメニューが誕生した経緯を教えてください。

真浦さん

前料理長により考案されたメニューです。当初は、千切りにした玉ねぎとレタスを、鯛に包んで、だし汁とともに提供していました。しかし、より淡路島の玉ねぎを生かしたいという思いから、3年間の研究の末、現在のフォンデュ状のスープを完成させたと聞いています。

友美

フォンデュスープは、玉ねぎの甘みがしっかり感じられる優しい味が印象的でした。どのように、あの味を引き出しているのでしょうか?

真浦さん

まず一番だしを引きます。そして、玉ねぎを大きな鍋いっぱいに入れ、クタクタになるまで長時間煮込みます。玉ねぎの甘みをしっかり引き出すためです。さらに、フードプロセッサーでつぶしてペースト状にし、一番だしと合わせます。味付けは「淡路島の藻塩」だけです。他の調味料は、基本使っていません。

友美

手間がかかっているからこそ、そして淡路島の玉ねぎだからこそ、あの甘みが出せているのですね。

真浦さん

素材本来の旨みが詰まっているフォンデュスープです。シンプルですが奥深さがあります。そのまま味わっていただいても十分ですが、柚子胡椒や淡路島の藻塩などを薬味皿で付けていますので、お客さま自身で、時折、味変を楽しみながら食べていただきたいですね。

友美

お皿に盛られた鯛と野菜の量に最初は驚きましたが、ペロリと食べられ、とても健康的な一品だと感じました。

真浦さん

「玉ねぎフォンデュ鯛しゃぶしゃぶ」には、油を使っていません。野菜もたっぷりです。タンパク質も肉じゃなくて鯛ですから、肉のしゃぶしゃぶ以上にヘルシーな鍋ですよ。

栄養面もばっちり!創意工夫で食べ方も提案

友美

栄養面から考えると、野菜はフォンデュスープにどう浸すのがよいでしょうか?

真浦さん

例えば淡路島の特産品のひとつであるレタスは、水溶性で熱に弱い栄養なので、グツグツ煮てしまうとビタミンCが壊れてしまいます。当館では、とりわけ鮮度の良いものを入れているのが自慢です。新鮮なレタスは、収穫後時間が経ったレタスよりもビタミンCが豊富なんです。だから、煮過ぎないように軽く「しゃぶしゃぶっと」させ、栄養がしっかり残っている状態で召し上がっていただきたいですね。レシピ考案当初は、レタスは刻んで提供していましたが、その後、シャキシャキのまま食べてもらえるよう工夫し、現在の提供状態になりました。

旅館の真髄である鯛づくし料理を今に受け継ぐ

友美

「玉ねぎフォンデュ鯛しゃぶしゃぶ」の他のお料理も、鯛づくしで驚きました。

真浦さん

夕食でお出しする鯛は、例えばお二人の場合、約1kgの大きな鯛1匹ぶんを使っています。

友美

1kgというと、約30㎝以上の立派な鯛ですね!それを、コース全般に盛り込まれているのですね。

真浦さん

鯛は頭から尾の先、骨まで捨てるところがないとされ、全ての部分を余すことなく食材として利用できます。刺身、煮物、あら煮、鯛めしなど、全身をくまなく料理できる素晴らしい魚なんです。また、「うめ丸」は「鯛の活造り」を主役にする旅館として創業しました。「うめ丸」といえば鯛といわれるほど、鯛は、当館にとって、とても大切な存在なのです。

料理に新たな可能性を与える発酵調味料「玉ねぎ麹」

友美

これから挑戦したいと思っていることはありますか?

真浦さん

今、発酵調味料がよく話題になりますよね。それで「玉ねぎ麹」に興味津々です。
実際、旅館で使うなら、かなり大量に作らないと足りません。また、賞味期限という点で心配な部分もあり、まだ試作段階です。しかし、淡路島の玉ねぎを使った発酵調味料になるので、ぜひオリジナルの玉ねぎ麹に挑戦したいなと思っています。玉ねぎ麹がうまくできたら、ドレッシングや鯛の宝楽焼きにも使えるかもしれません。

友美

玉ねぎ麹!それは楽しみですね。でもおっしゃるとおり、仕込む量を考えると、日々多くのお客さまにお料理を提供されている「うめ丸」さんにとっては、難しい部分があるかもしれません。

真浦さん

そうですね。それに、料理長として、お客さまに安心して食べてもらえるものでないと・・・と考えると、気軽に自家製麹を作ることにブレーキがかかってしまう私がいます。
しかし、家庭で楽しまれるのであれば、淡路島の玉ねぎで、玉ねぎ麹をぜひ作っていただきたいですね! そうすれば、玉ねぎのスープの調味料に玉ねぎ麹を使ったり、鯛の塩焼きに使う塩の代わりに玉ねぎ麴を使ってみたりと、さまざまなアレンジで料理の幅が広がると思います。

最後に

真浦料理長から語られるさまざまなエピソードを通じて、料理への情熱はもちろん、「うめ丸」ならではの伝統と鯛料理の魅力を引き継ぐ人情も感じられ、多くのお客さまが再訪を願う気持ちが理解できたインタビューでした。今あるものを当たり前と思わず、一歩前へ進み続ける真浦料理長。今後の「うめ丸」が、今からとても楽しみです!

早速、家庭で簡単につくれる玉ねぎ麹レシピをつくってみました。ぜひ皆さんも、淡路島の玉ねぎで、普段の食卓をよりおいしく彩る料理をつくってみてくださいね。

レシピ記事はまもなく公開です!

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