今の仕事の原体験は何ですか?と聞かれました

20251214

私の仕事人生、食の仕事ひと筋・・・実は「家事手伝い、専業主婦、社長というこの3つしかやったことがない」という話は最近のセミナーの自己紹介では、自虐的に話すようになりました。けれども、20年くらい前は、口に出すことも憚られました。恥ずかしいことだと考えていたから。

それが25年も経つと、逆に強みになっていました。副業も一切することなく、食の仕事ひと筋。しかも独立自営。フリーランスで色んな食関係の仕事をあれこれやってきた、というのとも違う。法人にすることがすべての場面で良いこととは言えないけれど、少なくとも私は早くから法人化したことで道が開けたと思います。たった1人しかしない小さな会社でも、10年超えてくると、色んな企業の社長と話す場面が増え、経営者のモノの見方が少しは理解できるようになったからです。

そんな今の仕事に繋がった原体験。それは、スーパーマーケットの社長、役員さんたちと、アメリカのスーパーを視察に行った時のことです。

天然のマグロに次のようなPOPが出ていました。

「これは天然のマグロです。これを買って食べるということは、地球の資源を枯渇させることに繋がります。それでもあなたはこれを買いますか?」

え?・・・最初は意味が分かりませんでした。

POPって「販促ツール」、つまり販売を促進するためのものではないの?

日本では、特に魚に対して今でも「天然信仰」があり、養殖よりも天然の方が価値があると思われています。例えば今のシーズン美味しいフグ。養殖よりも天然の方が高いですよね。料理屋さんによっては、養殖フグか天然トラフグかを選べるところもあります。

でも、養殖はトレースが可能=作った人、育てた人が明確。天然は、どこで何を食べて育ったか分からない・・・養殖は誰がどこで、どんな風に育てたものだから安心という考え方なのです。そして、選ぶのは自分自身。


 このときの体験で、私は3つの気づきを得ました。

 ①食べ物には、作る人(育てる人)の存在が欠かせない

 ②売る者には、売りたいよりも先に正しい情報を開示すること

 ③買う者には、自身で選ぶ力が必要

今、私は作り手、売り手、買い手(食べ手)の3つの目を持って仕事をしています。私は、①作り手にはなれないけれど、敬意をもって取材して、多くの人に伝わるようなお手伝いがしたい。②売り手は、売上数値も大事ということも理解はするけれど、それだけじゃないところに目を向けることが、お客さまとの心の距離を近づけることを共に体験していきたい。③消費者として、どういう基準で選ぶのか、食べ物にも自分軸を持って欲しい。

尋ねられて振り返ってみると、確かに。原体験で自分の仕事の方向性が明確になってきて、これを軸に今もまさに、その通りの仕事をしています。

皆さんには、こんな原体験がありますか・・・?

20251214

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

平山 友美のアバター 平山 友美 ひろしま食の手帖編集部 代表

フードプロデューサー。「情報は自分の足で稼ぐ」をモットーに、地域食品・郷土の味を取材しています。新聞や情報誌、専門誌に10年超えの長期連載を担当。「NHKきょうの料理ビギナーズ」にも寄稿。「TBSテレビ 熱狂マニアさん」などに出演。

その他、広島・岡山・東京を中心に食品企業の事業相談(商品や会社の強みをどう伝えるか、を言語化して、展示会や売場での見せ方を考える仕事や売り方を考える仕事)や「食」を軸にした観光系の仕事(ツアーや体験造成など)をしています。

目次