盛りつけも商品も、「できてから」では、もう遅い

20260704

料理を見て「美味しそう!」と思うポイントは、どこにあると思いますか?

盛りつけの美しさでしょうか。正解は、盛りつけそのものではなく、盛りつけの「考え方」を知っているかどうか、なのです。今日は、そんな盛りつけのお話と商品開発のことをリンクさせてみました。

目次

「〇〇するだけ」簡単レシピの難しさ

私ができる実務の中に、「フードコーディネート業務」があります。フードコーディネーターというのは、自分が料理を考えたりレシピにするだけでなく、人が考えたレシピを写真や動画で伝えるための「再現調理」も担当します。

人が作ったレシピだから、勝手には変えられません。レシピを作る方は、たいてい料理家さんや管理栄養士の先生、料理人さんといった、食の道のプロばかり。

一般のレシピコンテストの審査会など、素人さんのレシピを再現調理することもあります💪 それはそれで非常に難しく、手順がオリジナルすぎて想像できなかったり(笑)。

例えば、先日高齢者向けの簡単レシピの本が出版されることになり、その書籍用の調理撮影を担当しました。

その中に、レンジで作る「鮭のちゃんちゃん焼き」というレシピがありました。正確には、「鮭のちゃんちゃん蒸し」でしょうか・・・でも、どんな感じの料理か、イメージは湧きますよね?

これを撮影するということになった場合、レンジ調理だけで済ませる料理は、どうしても美味しそうに見えません💦

調理とは、食べ物を

  1. 安全に、食べやすくする加工
  2. 美味しそう!と安心させる加工

この2つの側面をもっています。

だから「〇〇するだけ」レシピは、レシピとしては成り立つのだけれど、それを画で見せるのは非常に難しい。

レンジで蒸すだけの簡単ちゃんちゃん焼きは、色がくすんで、べチャッとして、本物のような「焼き色」がついていない。だから、美味しくなさそうに見えてしまうのです😅

盛りつけは、材料を選ぶ段階から始まっている

美味しそうに見せるために、盛りつけの段階になって「どうやって盛りつけたらいい?」と聞かれても、答えるのはとても難しいのです。なぜなら、盛りつけは、材料を選ぶ段階、調理をする段階から、すでに始まっているから。

実は商品にも同じことが言えます
商品ができあがってしまってから「どうすれば売れますか?」とご相談いただいても、正直、どうしようもない・・・のです。盛りつけの段階で「どう盛ればいいですか?」と聞かれても答えようがないのと、まったく同じ構造です。

「売れる商品」は、

  • どんな素材(コンセプト)を選ぶか
  • どんな加工(設計・仕上げ)をするか
  • 誰に、どう届けるか

その一つひとつを積み重ねていきます。最後の段階になって、パッケージだけ、キャッチコピーだけを工夫しても、根っこの部分が「売れる設計」になっていなければ、美味しそうに見えない料理と、まったく同じ。

「〇〇するだけ」で商品ができたとしても、それを魅力的に見せるのが難しい──料理も商品も、そこは同じなんですね。

だから、いちばん最初の段階で

美味しそうな料理も、売れる商品も、完成した瞬間に生まれるものではありません。素材を選ぶ、いちばん最初の段階から、すでに始まっています。「後から何とかしよう」ではなく、最初から「美味しそうに見える設計」「売れる設計」を組み込んでおく。それが、料理でも、商品づくりでも、いちばん大切なことなのだと、私は思っています。

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この記事を書いた人

平山 友美のアバター 平山 友美 ひろしま食の手帖編集部 代表

フードプロデューサー。「情報は自分の足で稼ぐ」をモットーに、地域食品・郷土の味を取材しています。新聞や情報誌、専門誌に10年超えの長期連載を担当。「NHKきょうの料理ビギナーズ」にも寄稿。「TBSテレビ 熱狂マニアさん」などに出演。

その他、広島・岡山・東京を中心に食品企業の事業相談(商品や会社の強みをどう伝えるか、を言語化して、展示会や売場での見せ方を考える仕事や売り方を考える仕事)や「食」を軸にした観光系の仕事(ツアーや体験造成など)をしています。

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