コンセプトの違いが生む”満足度の差”

202607006

同じ「駅直結の商業施設」なのに、こんなに違う

2026年3月、東京の大井町駅前に「大井町トラックス」という新しい商業施設がオープンしました。そのちょうど1年ほど前、2025年3月には広島駅の駅ビルとして「ミナモア」が開業しています。

どちらも、駅直結の大型商業施設。・・・そして、どちらもワタシの家のご近所なんです😊ですが、広島のミナモアは毎日は行かない、大井町トラックスは毎日でも行く、そんな違いがあります。

コンセプトが違えば、来店するお客さんも、利用目的もまったく違ってきます。今日は、この2つの商業施設は、お仕事としては何の関係もないのですが💦ちょっと違いについてお話したいと思います。そして、私もいまだに説明しづらいと思っている「コンセプト」について、書いてみようと思います。

ミナモアは「箱の中に町を詰めました」タイプ

まずはミナモアから。

広島駅の駅ビルとして、ドンと建った20階建ての大きな箱。この中に、ホテルも映画館も、200店舗以上のショップや飲食店がぎゅっと詰め込まれています。いわゆる「駅ビル」。駅直結で天候に左右されず、迷わず快適に回遊できます。動線も設計も、”箱の中で完結する”には最高です♪

出店しているお店は・・・

  • 観光客向けには、広島土産の売り場が充実
  • 地元の人向けには「中四国初出店52店舗」を目玉に

という感じかな?広島に住む方には嬉しい「初出店ラッシュ」なんですが、東京の人には珍しくないので、ご注意を!事実、我が娘(東京在住)に感想を聞いたら、「珍しい店、一個もない」と一言で切り捨てられました。(笑)


  • 犬の散歩ができるエリアがある
  • そのエリアのスタバは、ペットOK店舗
  • フロアを跨いで木が植えられ、開放感抜群

“施設に入る”というより、”新しい町を歩く”感覚。ここが、ミナモアとの一番の違いです。そして、毎日でも通える理由はここにあります。

出店ラインナップ

私は仕事柄、こういう施設の飲食店のテナント構成にどうしても目が行くんですが、大井町トラックスの出店ラインナップは、正直かなり面白いです。

大井町トラックスの飲食店ラインナップ、ここが「玄人向け」

  • 大井町や都内で1店舗しかなかったお店の2号店が、軒並み出店
  • 全国展開のチェーン店もあるが、都内発のローカル人気店が主役
  • 六本木や恵比寿など、他エリアの人気店の分店も

東京を知り尽くしている人でも「え、この店、ここに出したんだ!?」と驚くセレクトが、あちこちに散りばめられています。

ワタシのイチオシは「GROVE park view」!本店は、大井町駅から少し歩いたところにある一軒家カフェ「GROVE cafe & green」です。ハンバーガーなどジャンキーなメニューが看板ですが、実はオーガニックや手作りにこだわっていて、味もかなり本格派。トラックス店も良かったですが、機会があれば、ぜひ本店にも足を運んでみてほしいお店です。隠れ家的な感じで、外国人の友達の家に来たような・・・気分になれます。

そして、私もトラックス店で初めて知ったのですが、戸越銀座のおにぎり屋さん「戸越屋」。商店街で人気の店が、駅前の新しい施設に出てきたようです。商店街・・・といっても、地方ではシャッター通りになっているところもありますが💦戸越銀座は、すごくにぎわっている商店街です。(広島の本通りもにぎわっていますが、最近はチェーン店ばかりで・・・個性的なお店が減りました)ちなみに、戸越屋さんは・・・ワタシが思うに、本店と同じやり方を変えないと、トラックスでは人気店になれないと思いましたよ🤔

しかし・・・大井町トラックスは、なぜか?トイレの数が異常に少ないです。これだけ広くて開放的な施設なのに、1フロアに2つしかない・・・のは本当に謎です。特に週末の女子トイレはいつも大行列。設計段階で、誰か指摘しなかったのだろうか……と、余計なお世話ながら気になってしまいます。この点は、ミナモアの方が圧勝。あちらは女子トイレにもかなり設計上のウェイトを置いた印象があります。

目次

コンセプトとは・・・

ここからは、必要ない人には難しい話になりますので、興味ある方だけ、お読みください。

商業施設は、地公体主催の集合型出展ブースを作るとき、コンセプトの考え方が参考になります。個性があり、商品ライナップも特徴も異なる複数の事業体が1つのブランドに見せなければならないので、コンセプトはとても重要なのです。

スモールビジネスのコンセプト

最近は「ブランディング」という言葉も、スモールビジネスをしている人たちの間でも当たり前に知られるようになってきて、フリーランスで活動する人でも「コンセプト」を持っています。しかし、私自身が25余年、一人親方でやってきた経験でいうと、立ち上げた最初からコンセプトを掲げるのは、リスクがあるなぁと感じます。初期のころは、自分が何が得意で、何ができる人かが明確でなく・・・(明確なヒトもいるとは思いますが💦)経験を積むうちに、自分のポジションが分かってくるものだからです。

つまり、最初に決めても、コロコロ、変わってしまう・・・なんていうことが、普通に起こります。組織だとあり得ないことが「ワタシだけ」の事業体だと起こるのです。中には公私混同で、家族の事情によって仕事はしばらくしません・・・みたいなことも平気でやってしまう人もいます。このコロコロと変わる、やるって言ったのにやめる、開店休業状態、こういうの、ビジネスの世界では、最悪です🥲「一人の会社」は、特にこういうことをやってしまうと、二度と信用してもらえません。だから、コロコロ変わる・・・と言われないよう、ある程度、自分の中で固まってから、公言する方が良いのです。

コンセプトはお金がかかる!?

コンセプトを決めたら、その考えをお客様に伝わるように、何かしらお客様が触れるもの(タッチポイント)に反映していくことが必須です。ただ考えただけで、何もしない・・・というのも、スモールビジネスではよくあります😅

なぜなら、「タッチポイントに反映させる」ためには、お金がかかるからです。名刺やホームページ、ショッパーやプレゼンテーションツール、商品ならパッケージなど・・・お客様に渡すもの、お客様がお金を出して買うもの、買ったあとでも目にするもの、そういう接点になるものすべてに、コンセプトを反映させるとなると、個人で支出するレベルでは収まりません。

事業者でさえ、出し渋って、考えたコンセプトも忘れ💦 安くやってくれる「友達」に頼んだり、自分でネット印刷に発注かけたり、最近は「AI」任せで作ったチラシを平気で使っているお店もあります。そんなこと・・・やっちゃダメですよ!!

でも実際、できるだけお金をかけたくない、そう思うものなのですよね。それも理解します・・・が、やることはやりましょう。稀に、自分で何でもできちゃうタイプの人はいらっしゃいますが・・・「自分でもできるが、専門家とも組む」という両刀使いができる人の方が圧倒的に成果が出ます。

結局は、アナタ次第!

集合型出展の話に戻ると、複数事業者で1つのもの、1つのイベントを成し遂げようと思うと、場合によっては、どこも自分のコンセプトを持たない事業者ばかりが集まります。ただ「1人で出るのは費用的にムリだから、みんなで出ます」・・・と言ってるに過ぎないのです。マルシェやとりあえず作ってみた社団法人、合同会社的なものも同じです。(全部の事業体がそうだという意味ではないです💦ちゃんとされているところもあります!)

未熟な「個」だけが集まっても、集合型は成功しません。1人では無理だから、みんなで・・・は、1人1人に力があってこそ、初めて成り立ちます。集合型とは、展示会に限らず、マルシェ等のイベントも然りです。個社の成長無くして、集合体の成功はあり得ないのです。

個である自分も成長したい、そう思っていらっしゃる事業者さまのサポートをしています。😌冒頭の商業施設のように、コンセプトが異なれば、商品やブースの造りは違い、届くお客様層も違ってきます。私自身、20年くらいは、ずっとコンセプトが決まりませんでした。今でも、コトバを決めてしまうと、リスキーだな、と思って、お取引先に合わせて、会社案内を変えて行きます。この重要性に気づいていただけた方にだけ、伴走いたします。ぜひお問合せください。

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この記事を書いた人

平山 友美のアバター 平山 友美 ひろしま食の手帖編集部 代表

フードプロデューサー。「情報は自分の足で稼ぐ」をモットーに、地域食品・郷土の味を取材しています。新聞や情報誌、専門誌に10年超えの長期連載を担当。「NHKきょうの料理ビギナーズ」にも寄稿。「TBSテレビ 熱狂マニアさん」などに出演。

その他、広島・岡山・東京を中心に食品企業の事業相談(商品や会社の強みをどう伝えるか、を言語化して、展示会や売場での見せ方を考える仕事や売り方を考える仕事)や「食」を軸にした観光系の仕事(ツアーや体験造成など)をしています。

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